第4章 私のお笑い計画書
8月とうとう8日です。ななみさんは”葉っぱ”の日だねっと言っていました。語呂合わせで覚えやすいですね。ちなみに8月8日はそろばんの日、洋食の日、そして笑いの日ってことで今日は私たちにうてっつけの日ですね。この日養成所入りしたら最初君が”今日は洋食の日だからオムライスでも作って食べる?”と言っていました。
「実家から卵が送られてきたんだけど余っちゃってね。一緒に僕の家で作って食べて行かない?」
と誘って頂いたので養成所後にななみさんと行ってきます。楽みだな。さて、今日の養成所ですが色物から学んでいきました。
「色物は前にも学んだがここでおさらいしておくぞ。寄席にて、中心となる芸に色を添えるという意味合いで使われることだ。関東寄席では、落語が中心で、それ以外の漫才・コントなどが色物に当たる。関西寄席では、漫才が中心で、それ以外の笑芸が色物になる。ちょっと不思議である。 日本テレビ系列で放送されていた『いろもん』は、この定義から少し外れていました、ある意味で。」
ここで何故か私も含め生徒達からどっと笑いが起きました。
「あははっは。」
「はい、静かに。次は裏切りを学んでいくぞ。これは『見方に背いて敵に内通すること』等の意味になるが、お笑いの世界に当てはめると、あるお題に対し、観客が想定し得る事柄ではない答えを芸人が伝えたときに笑いが起こる、そのさまのことだ。用例:『今のボケには~の感があったので、面白くて笑ってしまった』なんかがあるぞ。次は営業だが基本中の基本だ。営業とは何かと言われたらすぐに答えられるようにしておくように。芸人がテレビ以外の芸能活動をすること。かっこよく言えば、お笑いライブ。平たく言い換えれば、余興ともいう。次は”おいしい”と言うことだ。」
これにすかさず最初君が”天丼ですか?”と質問したのでまた、生徒達からどっと笑いが起きました。
「おい!最初、わかって言ってるんですか?これは場の笑いをすべて持っていくような状態のことを言うんだ。そうなった場合、それまでに笑いを取っていた芸人はすべて『前フリ』のようになってしまう。明石家さんまさんが得意とするところだ。
用例:『~ところをもっていかれたー』だ。これも覚えてい頂きたい。」
おいしいか・・・最初君の質問が面白すぎる!これがツッコミならなおさらだと、私は心の中で笑いを必死にこらえていた。