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女芸人の日常

第4章 私のお笑い計画書


次の日も昨日の講義の続きでした。
「この日にまず学ぶのはアドリブだ。アドリブとはアドリビトゥムの略。漫才、コントのようにあらかじめ決まっている台詞ではなく、ハプニング的に起こった出来事に対して一言いうこと。また、漫才・コント中でも、台本にない台詞や演技をを即興ではあさむこと。これがうまいと、オールマイティタレントとしての道が開かれる。アドリブがきかないと、芸人としての資質が問われるため、芸人としてかなりのウェートを占めているといえよう。次は歌ネタでも学んだ”あるあるネタ”だ。日常生活での経験的な出来事、法則性のある出来事を面白おかしく表現することで、『あーそれあるある』と思わせることで笑いを取るネタのことだ。ネタそのものに笑いのエッセンスが含まれるため、特にツッコミなどは必要としない。ふかわりょうさん、つぶやきシローさん、いつもここから、テツアンドトモなどがこの手法を使ったネタをする。次はいいかげんにしろ!だ。関東漫才によく見られ、ツッコミ役が、度重なるボケ役のボケに対して、このフレーズを発することで、その漫才を終焉に導く、一種のキーワード的な言葉。ちなみに、このフレーズを出したあとに、その上乗せでボケ役が話を続けて笑いをとるパターンをする若手芸人はいるが、私には反則だと思うな。いいかげんにしろ!でネタが終わるのはいいのだがそこからまたネタが始まるのはよくないな。いいかげんにしろ!を使うならそこで締めて終わりにして欲しいな。類義語:もうええわがあるな。そして、いじるはよくあることだ。主にツッコミ担当の芸人が、不特定多数の人(玄人、素人問わず)の発言に対してツッコミのような『かえし』をして笑いをとることだ。 いじりを得意とするのは、1980年代ならば間違いなく萩本欽一氏。現在なら、ロンドンブーツ1号2号あたりだろう。」
吉田講師はこう説明して咳払いをして話を続けた。
「次は覚えておいて欲しいが使用は避けて頂きたい。それは痛い(いた-い)と言うことだ。人間の五感を刺激する痛さのことではなく、一般的に芸風が尋常ではないために、見ていて痛々しく感じることだ。ボケの相方を叩くのは芸の一つかもしれないがやり過ぎはほどほどにして頂きたいので注意するように。」
なるほど。叩き過ぎは厳禁ってことか。今日もいい勉強になりました。明日も頑張るぞ!!
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