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女芸人の日常

第4章 私のお笑い計画書


「それではわかった生徒は手を挙げてみよう。それではななみどうぞ!」
最初に当てられたのはななみさんでした。
「えっと初心者のありがちなミスとして、二段目で笑いを取りにいったり、おかしなことを言ってしまうということを良く見かけますが、セオリーとしては間違いじゃないですか?だから・・・。」
「うーん。もっと簡潔な答えは出ないかな?はい、次は山本。」

うわ~当てられてしまった。でも答えは一応考えてあるので大丈夫だよね?
「はい、基本的な考え方としては、1つ目も、2つ目もフリです。では、なぜ一段ではいけないのか?と言いますと簡単に言うとフリが弱いということです。もうちょっと言うと聞き手の想像の方向が定まらないからです。」
「その通りだな。これが正解だがみんなの答えはあっていただろうか?」

やった~v(=^0^=)v私の答えで合ってた~。

答え)基本的な考え方としては、1つ目も、2つ目もフリです。では、なぜ一段ではいけないのか?簡単に言うとフリが弱いということです。もうちょっと言うと聞き手の想像の方向が定まらないからです。

「ここで三段オチについて詳しく説明しよう。三段オチのイメージしやすい形で言うとベクトルです。一段だけでは、点でしかありません。この点だけを聞き手に提示しても聞いている方は、点でしかイメージできていません。次で落ちを言っても笑いを取れるかもしれませんが、笑いは小さいはずです。 二段目の役割としては、また点を作ることで、点をベクトルに変えることです。ちゃんとした方向を示さなくてはいけません。つまり、一段目と方向が異なることを二段目に持ってくると、笑いも小さいはずです。さて、ここで疑問となるのは何故方向性を変えるのかと言う事だ。」
吉田講師はひと呼吸置いてから話を続けました。
「これを理解しているか、していないかは、素人とプロの笑いの違いがすごく良く出るところだぞ。ここをちゃんと抑えておくとより質の高い笑いを作れます。君らは何になりたいんだ?プロの芸人だろう?プロになるからには芸を磨き事務所に所属し、ありがたくお金を頂く仕事だ。最近Twitterの漫才ヘヴンとかいうサイトで素人のネタを見かけるが君らはプロを目指してるのだから負けていられないぞ!だから三段オチをしっかり理解して説明を求められても答えられるようにな!」


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