第2章 上京してから
さて、私は養成所に入り2日目となりました。この日も昨日に引き続き発声練習からスタートです。この日はさらに他の言葉も練習しました。
「申し訳ございません。」
「失礼します。」
「もう一度やり直した方がよろしいでしょうか?」
私達は講師に続き大きな声で発声練習に励みました。
「もっと声を張り上げて!お笑いの世界でそんなんじゃ通用しないぞ。お笑いは声が命だ。わかったか?」
講師の言葉に熱が入り少し厳しくなりました。(あたりまえですよね?)そしてこの日は発声練習の他に発声法・発音・筋トレも行いました。何で筋トレなんかやらなきゃいけないのか分かりませんがとにかくお笑いの世界は体力勝負ってことですかね?まあ確かに女芸人さんと言えば体を張って仕事に望んでいる姿が目に浮かびますけどね。ただ、私は運動音痴なんです。無事に乗りきれるかしら?今からとても不安ですが精一杯頑張って乗り切ろうと思います。隣で筋トレをしていた最初君はさすが男子という感じでした。後で彼に何で運動力があるのか聞いたら高校生の頃サッカーやってたらしいです。運動ができるなんて悔しいなあ。
それから私達が筋トレを汗だくになってこなし終えるとお昼の時間がやってきました。私は最初君とななみさんとテーブルを囲み食べました。まあひもじいお弁当ですよ。
「ねえ私達の住んでた県の出身の芸能人は知っておいた方がいいんじゃない?」
ななみさんの提案で食事をしながらそのことを話しました。
「まず、私の沖縄県だけどガレッジセール、スリムクラブ、小島よしおさんってとこかしらね。あとは知らない人達だったわ。最初君の所はどう?」
ななみさんが腕を組みました。
「そうだなあ。僕の所は芸人だとどぶろっくとはなわさんかな。歌手の山田パンダさんとか。あとはタレントの優木まおみさん、江頭2:50さんとかいたよ。」
「山田パンダさんって誰?江頭さんって芸人さんだと思ってたわ。意外だね。」
私は驚いて箸からレタスが滑り落ちそうになりました。
「私の熊本県ではくりぃむしちゅー さんとかコロッケさんと落語家の三遊亭好太郎師匠とかかな?」
私がそう言うとすかさずななみさんが突っ込んできました。
「もっと有名な人居るでしょう?プー&ムー さんとか?」
「誰ですか?知らないんだけど。」
そんな話で盛り上がりながら楽しく食事を済ませました。さて午後の授業も頑張ろう!