第2章 気づいた自分に吐き気がした
学生時代の友人は一生モノ
なんて言葉があるが私には当てはまらない
むしろもう関わりたくない
あの頃は毎日が地獄だった
死のうとさえ思ったこともあるけど
そんな勇気は持ち合わせてなくて
鬱々と生きていた…と思う
勉強は意味が無いと思いながらも
それ以外することが無く、打ち込んでいた
おかげで大手に就職することが出来た
社会人になるとその厳しさに
学生時代を思い出して懐かしくなるとは
よく聞いたものだが
社会人の方がある意味平和だった
最初は慣れるまで大変だったが
先輩は厳しくて優しい
学生時代の奴らと比べたりしたら
先輩方に失礼極まりない
「お先に失礼します」
「お疲れ様!はい、これあげる」
今日も仕事が終わり
帰宅しようと先輩に挨拶をしたら
小さな包みを渡された
可愛らしい桃色の手のひらサイズの包み
「これは…?」
「この間友達と紅茶店に行ってきてさ。
慶ちゃんに合いそうだったから
買ってきちゃった!良かったら飲んで」
「あ、ありがとうございます!」
優しく微笑んでくれる先輩
わざわざお土産を買ってきてくれるなんて
どれだけ優しいのだろう
帰ってからの楽しみができて
思わず頬が緩んだ