• テキストサイズ

嫌なヤツ

第4章 父親


帰りの会になった。
私は、帰る準備をしていた。その時、
「あ…」
家の…鍵忘れた。
今日は、お父さんが私より遅く出たから鍵かける心配ないって思って結局忘れてきたんだ…。
今日はお父さん9時に帰ってくるんだっけ。
コンビニでもいってご飯食べるか。
「あー誰か日誌書いてくれないか?」
先生が教壇のところに立った。右手には日誌を持っていた。
「えー?やだー!ていうか先生が書けばよくね?」
「こういうのはお前らが書くもんなの」
みんな嫌がってる。普通ならさっさと終わってほしいとか、早く帰りたいと思っているけれど。
「あ、じゃあ私やります」
「本城…いいのか?」
「はい」
今日は、どうせ帰れないし。

放課後、誰もいなくなった。静かな教室。
やっぱり落ち着く。
…でも前そう思っていたときに、一番嫌なヤツと会ったんだよね。
さすがに…来ないよね。
そう、考えていたら30分経っていた。
さすがにやばいと思って、急いで日誌を書き先生の机に置いた。
ランドセルをしょって教室のドアを開けた。



ドアの近くに倉野君がいた。
「え…」
「…おっせぇ」
「…いや、なんでいるの」
「待ってたに決まってんじゃん」
は…。待って…え?
「なんで」
「…なんでって」


「…彼氏…だし」
か、かれ…。
やばい、なんか熱くなってきた。
ていうかそんな風に言われると…。
「早くいこーぜ」
「あ、でも…か」
「か?」
「鍵、忘れた」
そうだった。なんか今少し帰ろうとか思ったけど帰れないんだった。
「は…家に?」
「うん」
「んーじゃ俺の家来いよ」
「は」
今、なんて…。
「お父さん何時に帰ってくんの?」
「9時…」
「じゃあ夕飯食ってけよ」
「いやいやいや。迷惑かけるし」
「前俺、ごちそうになったし。母ちゃんもいつも多めに買ってくるから全然心配ねぇよ」
そ、れもあるけど…。
だって、男の子の家に上がるとか…!しかも彼氏…。
じ、自分でも倉野君は彼氏と思ってるの!?
うわああああ!(崩壊)
「てか、こないと新聞のことばらす」
またそれ…。
/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp