第33章 再会の指針
ドフラミンゴを討ち取り、そのニュースが世界を賑わせてから1カ月…。
ハートの海賊団はグランドラインのとある海域を進んでいた。
現在、同盟を結んだはずの麦わらの海賊団とは行動を別にしている。
今、ハートの海賊団にとって、重大な事件が起こっているためだ。
航海士のベポが、急病で倒れた。
それも、クマにしか掛からない奇病で、ローの専門外だ。
唯一わかっているのは、この病気には とある薬草しか効かないということ。
それがわかっているのなら、早急に対応したいところだが、なにしろクマの病気。
そんな薬草を取り扱っている薬屋など あるはずもなく、事は緊急を要していた。
必死で情報を掻き集めたところ、その薬草はグランドラインのある島に生息していることがわかったのだ。
共に行くと言ってくれたルフィたちの申し出を、ローは断った。
なぜなら、その島はグランドライン前半の海域に存在しているから。
そうして 大事な仲間のため、ローたちは1度 新世界を離れ、その島へと船を進めた。
ベポが倒れ、航海士がいなくなったハートの海賊団だが、幸い たいした苦労はしなかった。
理由は2つある。
ひとつは、ローもある程度の航海術を身につけていること。
もうひとつは、なぜだかはわからないが、自分たちの船に、目的の島のエターナルポースがあったということ。
今や意識も失ってしまったベポを連れ、ローたちは、なんとか無事 その島へと到着することができたのだ。
「見えたな…。あれが“緑の島 シルフガーデン”」