第2章 演練
そもそもの話、ここにパンティがあるのが可笑しな話なのだ。
男の本丸は、当たり前だが男しかいない。
審神者が男なのだから、パンティがないなど当然のことだ。
それに鶴丸国永はまたしてもやらかしてくれた。
主にもらった、と。
男は目玉をひん剥いた。
その場が凍った。
その時の刀剣男士たちの虫けらを見るような目といったら。
何より一期一振りがその言葉を聞いた瞬間、薬研藤四郎を男から守るように庇ったのが何気に一番傷ついた。
男のガラスのハートはブロークンハートした。
しかしそれは濡れ衣なので、男はそれはもう必死に弁解した。
鶴丸国永が冗談だ、と言って誤解は解けたが男の気は治らなかった。
ので、とりあえずげんこつをしておいた。
パンティだが、鶴丸国永が言うには脱衣所に置いてあったらしい。
男の前にここを利用したものが忘れたのだろう。
この後鶴丸国永は、得体の知れない物を勝手に触るなだとか、女性のものをそんな風に扱うなだとか更にお説教されていた。