第12章 終幕
じりりと瞳の奥に燻る熱を見つけて、そのまま口付けを受け入れた。
噛みつくような荒いキス。
酔ってんなこいつ。
縁側に押し倒されて、男はそれを突っぱねるでもなく首に手を回す。
宴会は、まだまだ盛況だ。
笑い声が聞こえる。
こんな真昼間から、しかも縁側で。
正直に言おう。興奮する。
なんども角度を変えては唇を貪られる。
小さく口を開けば、ぬるりと舌が潜入してきた。
ちゅくちゅくと、唾液が混ざり合う音が脳に響く。
きもちいい。
するり、鶴丸国永が男の耳の縁をなぞった。
ぞくぞくと背筋を断続的な痺れが走って、思わず声が漏れる。
手はゆっくりと耳から首筋へ。
鎖骨をなぞられて、くすぐったさに肩がこわばる。
とめなきゃ、と思うのに頭はぼうと熱に浮かされたままだ。
鶴丸国永は一度首筋から手を離すと、男の着流しの隙間から手を入れ太ももに触れた。
やばい。勃つ。
そうは思っても、止める術なんて。
その時である。
スパーンと小気味いい音とともに唇が離れた。