第13章 犬猿の仲(?)
「ほ、本当に止めなくて良いのか?」
「あの暴れ馬と化したを止められるならば、どうぞ?」
そう言われたキシュワードだが、あんなは見たことがなく、どちらかと言えば困惑していた。
「キシュワード。ならば、大丈夫だと思う。問題は、ヒルメス殿だ」
「?」
「おや、キシュワード殿は知りませんでしたか?」
ナルサスは、キシュワードに告げた。
「その辺の野生の熊には負けませぬよ」
「く、熊!?」
「あれは凄かったな。私が襲われそうになった時、が助けてくれたのだ。しかも、熊はを見るなり逃げた。どうしたのだろうな?」
「殿下。それは恐らく、野生の勘がはたらいたのですよ。あの様を見ればわかりましょう」
エラムは何かを悟ったように、アルスラーンに言った。
「簡単な話」
は、怒らせてはならぬと言う事だ。
(、帰るぞ)(は、はい…ナルサス様、申し訳ありません)(いや、私の代わりによくやった)
(…あの女。なかなかだ)
アトガキ
ヒルメス様、踏んだり蹴ったり(笑)