第6章 下~僕編~
「俺も、真ちゃんと前みたいに話してぇよ、他の奴に緑間真太郎ってすげぇだろって自慢してぇよ。」
そういうとポロポロと目から涙が出てきた。
「すればいいのだよ。ほら」
"シュッ"
真ちゃんは俺にボールを渡した。
「1on1するのだよ。俺に勝ってみろ。1回でも勝てたらジュースをおごってやるのだよ!」
「…っぷ。上等じゃねぇか!」
そうして俺と真ちゃんは1on1をした。
真ちゃんはやっぱり強くて
凄くて、
俺は敵わなかった。
うちの自慢のエース緑間真太郎。
俺は真ちゃんが大好きだ。
真ちゃんは佳代でなく俺を選んでくれた。
そう思っていいのだろうか。
俺は恋の代わりに
最高の友情を手に入れた。
きっとこれでよかった。
でも、やっぱり俺はずっとずっと
佳代を思っていた。
僕はあの時、君の事を思っていた。
~僕編 fin~