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【ハイキュー!!】【R18】【短編読み切り】 A.A

第1章 A.A (1)



「……好き」

旭は何も言わない。

シャワーの流れる音で聞こえなかった?

それとも……

「旭、……好き……」

もう一回、つぶやく。

「……ダメだよ」

怒ったような声。

顔を上げると、眉根を寄せた顔が私を見つめてる。

「そんなこと、言うな」

「……なん、」

「またこうしたくなる」

噛みつくような激しいキスに口を塞がれる。

「っんん……」

上から降り続けるシャワーのお湯と2人の唾液で息ができない。

唇を離そうとしたら、旭の大きな手が私の頭を引き寄せた。

「だめ、逃がさない」

肉厚な舌に翻弄されて、カラダにまた熱が溜り始める。

2人の間に挟まれた旭のアソコもまた硬くなってる……

でも……

「だ、ダメ……」

「ダメじゃない」

「だって、夏祭り……」

旭とずっとこうして肌を合わせてたい。

でも、やっぱり今日は夏祭り……

「あっ!!!」

情けない声の叫びがブースに響く。

「ご、ごめん……、俺、なんかちょっと制御効かなくなってて、それで……っ」

巨体でヲタヲタする姿は、いつもの旭。

「なんで旭が謝るの!?」

「ご、ごめん、ほんと」

私の理不尽な怒りにあやまっちゃうのも、いつもの旭。

そんな旭が、

「好き」

「え……」

「ねえ、旭は、私のこと、好き?」

「そんな、……嫌いな子にこんなコトしないよっ!」

泣きそうな、必死な顔が、愛しい。

「はっきり言って」

「だ、から……」

「好き? 嫌い?」

「……」

「ほら、はやく!」

日に焼けた首筋にチュッと口づける。

「す……、す……、す、す、…スキ……」

顔、真っ赤。

旭、爆発しそう。

「浮気、しないでね……他の子、好きにならないで……」

「そ、そんなのしないよ!」

わかってる。

旭はそんな器用じゃない。

でも、旭が優しいこと、みんな知ってる。

実は、結構癒し系男子でモテてるの、知らないのは本人ぐらい。

「他の子好きになったら、一生許さないから……」

ぶんぶん首を縦に振りながら、旭がもう一度抱きしめてくれる。

「俺、おまえしか、好きになったこと、ないから……大丈夫」

安心させるような穏やかな声に、「うん」と小さくうなずいた。



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