第2章 会いたかった
Aggy side
移動なんて私の能力を使えば5秒もかけずに行けるのに、ケリーは聞く耳持たずに全速力で走って行った。
「相変わらず速いなぁ…あいつ」
もう米粒くらいにしか見えないほど遠くへ走ったケリーを見て、レズリーがあくび交じりに言う。
「まぁ、7年も音信不通だった従姉が心配でお前の能力なんて頭になかったんだろうよ」
勝手に人の頭ん中覗くな、バカめ。
「バカはねーだろ。
まぁ、……俺らもボチボチ行くか。 っつーわけで頼むぞアギー。」
解せぬ。
なんて心の中で呟いたが歩くのも面倒なので、結局能力を使って私はレズリーと共に妖精の尻尾のギルド前に移動した。
side out