第2章 少年と嫌われ者
「レンー!」
レンと呼ばれた少年は振り返り
「どうしたの?」と、問いかけた。
「実習で使ったこの道具、片付けておいてくれないかなー?」
道具と思われるそれは箱の中に入っていて、特に重そうにも見えない。
「これ一つだけ?」
「うん、ごめんな!テスト補修、なかなか合格できなくて」
「アルト君なら大丈夫だよ。基礎魔法、それ以外じゃすごく上手じゃんか」
「あぁ…レンにそう言ってもらえると、いいんだけど…。なんなんだろうな、基礎魔法って。」
そう言ってアルトは自分の手のひらをレンに向ける。
「俺にはこれがあるから別にいいのに」
次の瞬間レンに向けらた手のひらをから、赤い炎がふきだした。