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イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第42章 堕ちていく恋心/明智光秀◇(光秀side)其の3


俺の顔を見るなりぽろぽろと涙を零しはじめる愛香。
一体、なにがあったというのだ?


「どうした?」

「どうしたって……光秀が拉致されたって聞いたから」

「拉致?」

「……違うの?」


そうか、俺が城を無断であけていたから拉致されたと思っていたのか

それでこの俺を心配して探しに来たというわけか?
俺の姿を見て安堵して泣くほどに俺を想ってくれているというのか?

自分にとって都合良く解釈をしてしまいたくなるとは、恋心とは厄介なものだ。

それでもそんな自分を悟られたくない俺は、いたっていつものような態度をとってしまう。



「仲良くコイツと話をしていただけだ
おかげで御館様を狙う元凶が分かった」

「わざと捕まったっていう事?」

「そうとも言うな」


口の端を上げて笑ってみせると愛香は、崩れるように座りこんでしまった。


泣き笑いをしながら「光秀が無事で良かった」と呟く愛香を見ていると胸が切なくなるのは何故だ?

否、俺はわかっている
俺の安否を心配してくれたのが嬉しいんだ。

愛香の心に秀吉が居ても__だ


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