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イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第28章 本気で惚れてるからこそ/豊臣秀吉(夢主side)


「はぁ~……」

冷たい風が吹きつける中、まだ咲かない桜の木を眺めてはため息ばかりついてしまう。

「どうした?愛香。ため息なんかついたら幸せが逃げるぞ?」


背中から声が聞こえて振り返るとニヤリと笑う政宗の姿。


「私の幸せなんて秀吉を好きになった時点で無くなったわ」

「ん? 何かあったのか?」

「べ、別にっ……」


「1人で悩んでいたって妙案なんて浮かばないぞ」

「……そうだけどさ」

「話てみな。ちゃんと聞いてやるから」


ぽんっと頭を撫でられて、政宗の顔を見れば
ものすごく真剣な顔。

本気で心配してくれているのが分かる。

でも、私の抱えている問題はかなりデリケートな事だし……言葉にして言うのも恥ずかしい。


「お前が悩むっていったら秀吉の事だろ?」

「うん……」


政宗になんて説明していいのか分からなくて、頭の中で色々と組み立ててるんだけど……

うっ
恥ずかしいよ


頬が熱くなってくる


「ほう……なるほどな」


なんだかいやらしい笑みを浮かべてるんだけど?


「そうか……お前も大変だな」

「?」


まるで慰めるように肩に手を置く政宗
もしかしたら……
分かっちゃったの?!


「毎晩寝かせてくれないほど愛されているのか」

「ぐっすりと安眠してます!!」


……あ




「はあ?!」


……ヤバい
つい言っちゃた


「お前ら……まさか?!」

駄目だ
恥ずかしくて政宗の顔が見れない。


「枯れた老夫婦のように寝てるのか?!」

「ちょっ!!声が大きいよ!!」


慌てて政宗の口に手のひらを当てる。

びっくりして目を見開いてる政宗と恥ずかしくて泣きそうな私。

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