第27章 政宗VS照月/伊達政宗(政宗side)
閨に行ってみるとふすま越しに笑い声
勿論、笑っているのは愛香だ
襖を開けると愛香の上に乗っかって、顔を舐めている照月が目に飛び込んできた。
それだけならまだ良い。
赦してやる。
だが!!
照月の野郎
……愛香に気付かれないように腰を振っていやがるじゃねぇか!!
「お前ら……何をやってるんだ?」
「?……見れば分かるでしょ?」
「ったく……」
愛香のやつは、気付いていないな
「照月……やめろ」
「んがぁ~」
『やだよ!愛香は僕のものだもん!』
「愛香は俺のもんだ。離れろ」
「んがぁ~!!」
『絶対にヤダ!!』
ったく
はっきりとわからせてやらないと駄目みたいだな
「フーッ!!」
愛香は、お前の女じゃないだろ!!
「ウゥーッ!!」
『僕のお嫁さんにするもんっ!!』
照月が愛香から降りて毛を逆立て俺を威嚇してくる。
俺も照月のように四つん這いになり、威嚇をする。
「ウーッ!!」
照月は人間じゃないだろ!
「フーッ!!」
『僕は人間だもん!!』
「照月!!」
「んあ”~」
『……分かってるよ、本当は……僕は人間じゃないから愛香を幸せに出来ないんだよね?』
わかったようだな
『愛香を幸せにしてよ、ご主人様』
ああ、任せておけ
愛香は必ず俺が幸せにする
俺の頬を一舐めすると照月は寂しそうに部屋を出ていった。