第15章 奥州の大トラ/伊達政宗(政宗side)
「ンッ……ハァ……」
下半身が痺れるような快楽の中、俺の意識が戻りはじめた。
男根を誰かに愛撫されているよな
まだ重たい瞼を開けると頬を染め、一生懸命に口を動かしている愛香の姿が映った。
なんで愛香が俺を愛撫してるんだ?
自分のおかれている状況が不思議でたまらない。
記憶を辿りはじめるか__
確か……
軍議が終わりに近づいた頃
信長様が南蛮から「わいん」という酒を献上されたから酒盛りを始めようと言いだし……
「ほう……これが南蛮からの酒ですか?」
光秀の盃には紅い色をした酒が注がれている
ん?
どこかで嗅いだような香りだな。
「血の色のようにも見えるな」
「血の色とは何とも恐ろしいですね」
三成、本当に恐ろしいなんて思っちゃいないだろ?
涼しい顔をしてるぜ?
「政宗」
「ん?」
「いくら血を好むお前でも、流石にこの血は受け付けないだろ?」
「はあ?!」
奥歯にものが挟まったような言い方が気に入らねーな
「俺がびびって呑めない__そう言いたいのか?光秀」
「そんな事は言ってないが?」
挑発するような物言いにカチンとくる。
いや、挑発されてるんだよな
俺と光秀のやり取りを聞いていた家康の「バカみたい」の言葉にイラッとし
「お前は下戸なんだから呑むなよ」と秀吉のお節介な言葉に切れ
「吞んでやろうじゃねーの」
光秀の盃を奪い、一気に胃の中に流し込む