第24章 誰でもない私のせいで
その翌日。
部活が始まる前に、私は征十郎に呼び出されていた。
理由など考えなくともわかる。
「何故昨日、スコアを放棄した」
「……」
「僕はお前に書け、と言ったはずだ」
「…ごめんなさい」
もう怪我も大分治り、ギプスなどないはずの左腕を撫でながら私は俯いた。
「僕の命令は絶対だ。次はないと思え」
「はい…」
「そうだ。華澄に一つ提案があるんだ」
これは私がこれ以上、仕事を放棄しないように、マネージャーを辞めないように。
そのために仕方のなかったことだったのだろう。
だけど、そんなこと…許されるはずがない。