第17章 仕方ないわよね…
「ん」
「そうだな」
それに対して、私たちの反応は薄目。
「あれ、テンション低い!?」
「寧ろなんでそんなお前が高けーのか聞きてーよ。華澄をみてみろ、俺らと同じ反応じゃねーか」
「いつものことじゃーん。去年も優勝したし」
「私たちの本命は全中優勝なのよ?」
「……」
テンションのあまりの温度差にさっちゃんは、つまらなさそうに黙り込む。
「黒子っちは昨日からずっと幸せそうッスけど」
「テツは公式戦では初めてだったからな…。練習試合は散々やったけど」
そう言われてテツ君を見ると、初めてみるような緩んだ表情をしていて、私は思わず笑った。
「まあ勝ったことは喜ばしいことだ。この調子で油断せずに行こう。と言って終わりたいところだが、一つ提案がある」
征十郎が食べる手を止めて、皆の方を向き直り、言った。
「今のこのチームは強い。先輩たちの話を聞いていても過去最強と言ってもいいだろう」
「…自分で過去最強、なんてよく言えるわね」
「…でも、本当のことだし…」
征十郎の言葉に私とさっちゃんは小声で言った。
「?それに何か問題あるんスか?」
征十郎に黄瀬が疑問を投げかける。
それに征十郎は続けた。