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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第11章 認めてないの?



「付き合ってないけど…。どうしてそんなこと思うの?」

「えー?だってすっごい噂なんだもん。なんだー、違うんだー」


和泉さんは残念そうに言う。


「じゃあさ!好きな人とかいるの?”高嶺の華”のお眼鏡に適う人ってどんな人?」

「す、す、す、好きな人っ!?」


和泉さんの言葉に何故かさっちゃんが反応する。

…何で?


「……。いないけど…」


何なの?

ほぼ初対面だというのにこの人は何故ここまで聞いてくるのか。


「そうなんだー。やっぱそんだけ美人な上にあの虹村先輩と従兄妹となると、目も肥えるよね」

「そんなことはないでしょ」


虹村先輩、というのは間違いなく修ちゃんのことだろう。

そして話の流れ的に、彼女にとって凶悪顔の修ちゃんはイケメンの部類に入っているようだ。


「(…ない、ない、ない)」


と、その時に昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴った。


「私、戻らなきゃ。じゃあね」

「うん、また後で!」

「あ、藍川さん!良かったら連絡先教えてよ!」


…何なんだ。

こいつも修ちゃんやバスケ部の面々とお近づきになりたい人たちのひとりなのか。

しかし、私の顔から私の考えを読み取ったさっちゃんは付け加える。


「カスミン、やよいは違うよ。ただ、カスミンと仲良くなりたいだけだよ」

「そうそう!”高嶺の華”って呼ばれるほどの人がどんな人か知りたいっていう好奇心もあるけど、純粋に友だちになりたいだけ!」


悪い人じゃ、ないのかな。さっちゃんが言うくらいだし。


「…連絡先はさっちゃんに聞いてといてもらってもいいかしら。時間ないし」

「オーケーオーケー。じゃ、またね!カスミン!」


なんて馴れ馴れしい…いやフレンドリーな人なんだ。

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