第3章 3話
黄瀬は自分の部屋に戻ると早速棚からタオルを出し、それを濡らした。
彼のベッドにはぐったりとした顔色の悪い少女が眠っていた。白い服には真っ赤な血が何処までと広がっているので初見の人からすれば赤色の服だと勘違いされるところだろう。
その血ので所の首元であるそこは血の塊になっていた。
黄瀬は気絶した彼女を起こさない様にゆっくり頭を持ち上げ首元にタオルを当てて行った。
「んー、着替えもさせてあげたい所なんスけど流石に俺がさせてあげられるわけには行かないから桃っち呼んでこようかな。桃っち居たかな。」
黄瀬は彼女の頭をまくらに預け、部屋を出て行った。