第3章 兎系彼氏、ラト。
でも、と彼は続け私の首筋を甘噛みした。
「っ...!」
「お仕置き...させて?」
何時もはほんわか可愛い彼のもう一つの顔...嫉妬深い寂しがりや。そんな所も含めて好き。惚れた弱味だ、私に拒否権は無い。
「...うん...」
「お風呂、まだ入ってないんだよね?一緒に入ろ?」
こくん、と頷き彼に手を引かれて脱衣場へ向かう。ラトは躊躇うこと無くシャツを脱ぎ洗濯機へ投げ込む。見た目では分からない筋肉質な体が現れ、思わず目を逸らすと、彼はズボンのベルトに手を掛けてこちらを振り返った。
「...恥ずかしい?」
くす、とラトは微かに微笑んで私の頭を軽く撫でた。
「良いよ、先に入ってるから後でおいで?」
「う、うん...分かった...」
頷くと彼は満足そうに、にへっと笑い、再びズボンのベルトに手を掛けた。あっという間に全て脱ぎ生まれたままの姿になった彼は軽く手を振ってお風呂場へ入っていった。
「...は、恥ずかしすぎる...」
私は一人自己嫌悪。実を言うと、彼のお仕置きは嫌い、ではない。でも...その、明日の朝が辛いのだ。あぁもう、詳しくは、察して...。
「まーだー?」
「はいはいはいはい、ちょ、もうちょっと!」
突然ラトの声がしてテンパった。...覚悟を決めよう。スーツを脱いで肌を外気に晒していく。