第8章 僕に快楽を教えて...月山さん。
「痛くないかい、カネキくん?」
「っ、ふ...大丈夫、ですっ...」
月山さんは何度も痛くないかと尋ねてくる。僕はとっくに痛みよりも快楽の方が上回っているのに。濡れた音が響くのがとてつもなく恥ずかしく、それでいてその音が僕を高める原因でもあった。昔月山さんに変態だと言ったが、僕も今はとんだ変態なのかも知れない。自嘲ぎみに笑うと彼はどうしたんだい、と不思議そうに僕の顔を覗き込んできた。
「っ...んっ、何でもないです...」
「フゥン...笑う余裕があるという事は、もう一本増やしても良いということかな?」
ぐちゅ、と音をたてて三本目の指が入ってくる。少しお腹が苦しいな、と思った時。脳天から足先へ、痺れる様に強い快感が走り抜けた。
「っひぁっ?!あ、ちょ...なに...?!」
「...見つけた様だね。ここ、か...」
月山さんは目を細めて僕の中のある一点を擦り始めた。こりこりとした其処は少し触れられるだけで達してしまいそうなほどの快感を僕に与えた。
「此処が前立腺...君も聞いたことはあるだろう?」
月山さんが僕の中を蹂躙しながら何か言っている。しかしながら、僕はもう、それに答える余裕など無かった。