第8章 僕に快楽を教えて...月山さん。
「...僕、月山さんが好きだ...」
言ってしまった後にはっと口を押さえた。驚いた様な瞳が僕を見つめる。彼には自分の気持ちは伝えないつもりだった。いつ死ぬか分からない今、伝えたらいけないと思ったから。
「カネキくん...」
月山さんは本当に、本当に嬉しそうな顔をして僕に触れてきた。掌で優しく体を撫で回す。最初は上半身から、そこから段々下へと。最後にすでに立ち上がっていた昂りを握られ、後ろの蕾に指を添えられた。そこに冷たい物が塗り込められる。
「っつ...めたっ...」
「すぐに熱くなるよ...それまで少し耐えてくれたまえ。」
ぐっ、と月山さんの指に力が込められ、僕のナカへと入ってくるのが分かる。久しぶりの違和感と、微かな痛みが下半身を覆う。でも僕は、この次に来る快感をもう知ってしまっている...他でもない彼の指で与えられる快感を。
「ん、ぅ...っく...」
僕は口を押さえて声を出さない様に堪えた。月山さんの指が掻き回し、ナカを擦る度に空気を張らんでぐちゃっ、と卑猥な音を立てるのが恥ずかしくて顔が熱くなる。少しずつ解れてきた蕾に、月山さんは二本目の指を滑り込ませた。