第2章 日常
と、空沙がそのナイフをどこかしらにしまったあと
(どこにしまったか全くわからなかった)
隣にいた愛紀が騒ぎ始めた
もちろん、標的は空沙
「ちょっとあんた!真伊になんてもん見せてんのよ!被害を受けたらどうするの!?」
いや、そこまで心配してくれなくても・・・あたしは大丈夫だと思うんだけど
それをやんわりと伝えると、愛紀はどこをどういうふうに聞いていたのか
「真伊、なんて優しいの!私の心配をしてくれるなんて・・・!さすが、私が選んだヒト!!」
・・・アレ?
愛紀って、どこら辺から勘違いしてるんだろう
わからなくなってきた
「あ、あの、愛紀?あたしは女の子ですケド・・・」
「そんなのわかりきってるわっ!だからこそ、だからこそ私は真伊に惚れたのよ!そこらの男なんか比べ物にならないくらいに素敵だわ・・・」
あ、ダメだこの子。もう、末期だ
あたしの顔を見た愛紀は、再び何を勘違いしたのか
「ほら、あんたのせいで真伊が辛そうじゃない!今にも死にそうな顔をしているわ!あぁ、悲しまないで!私が助けるからっ」
いや、9割、ううん、10割君のせいなんですけど