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私が生きている理由。

第1章 生き残り


私は幹部の皆さんに紹介された。

「今日から新選組に加わることになった紅月結だ。気配を消すのがうまくてな、監察方に入れようと思ってる。」

「よろしくおねがいします。」

「お前、結って言うのか!女みたいな名前だな!」

「えっと…?」

「俺は藤堂平助、平助って呼んでくれよ!あっちにいるデカイ人がさのさん怒ると怖いから怒らせんなよ?あと、あっちのはちまきが新ぱっつぁん。脳内筋肉だけど、結構政治には詳しいらしいぜ!」

「ありがとうございます、平助さん」

「これから一緒に暮らすんだろ?堅苦しくなくていいよ!」

平助さんは優しくて、よかった。女みたいな名前だなって言われたけど、私は女。しかも、鬼。土方さんは私の性別を隠しておくって言っていたけど、一体どうするつもりなんだろう。いずれ、ばれるだろうし。

「基本的には幹部隊士の小姓になる。なんかあったら言っとけ。」

「私はこれで失礼します。」

たくさん人がいるんだ。外の世界にはこんなに。あとで千鶴さんにこの組のことを聞こう。今までの行動を。この新選組は何をするところなのか、そして、何を目的としているのか。私にはまだまだわからないことだらけ。学ばなきゃ。ここに置いてもらう身なら。

「ね、結ちゃんだっけ?少しいいかな?」

「はい、どうぞ。」

「突然ごめんね。」 

「あなたは?」

「僕は一番組組長の沖田総司。君はどうしてこの新選組に入ったの?」

「私は…自分の生きている理由を探すためです。私の一族は私が幼い頃に全員亡くなりました。一族の生き残りはたった一人、私なのです。」



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