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私が生きている理由。

第2章 大切なこと


確かにそうだ。私、一人だったけど、死のうとは考えたことなかった。…鬼も人と同じでいつか終わりが来ると思ってたから。
「…不思議ですけど、死のうと考えたことはなかったです。今、言われるまで気づきませんでした。」
「ふーん。おかしな子だね。」
行ってしまった。あの人私のこと、結、ちゃんって呼んでた。もしかしなくても気づいてるよね。カンが鋭い人はたくさんいそうだけど、早々にバレてしまった。これを土方さんはどう対処するつもりだろう。
「あの、結、さん、これから境内の掃除をするんですけど、一緒にどうですか?」
「千鶴さん。いいのですか?」
「はい!結さんがよろしければ。」
「ぜひ、ご一緒させてください。あと、私のことは結で結構ですよ。おそらく、私の方が年下ですから。」
「え、じゃあ結ちゃんで!!」
「改めてよろしくおねがいします。」
千鶴さんの姓は雪村。もしかしたら、千鶴さんが腰に下げている刀は、私の家の刀と…。今度、機会があれば、聞いてみよう。
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