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【関ジャニ∞小説】 Voice〜唄を愛する者〜

第10章 優しさに甘えて…


「皆さんちょっと集まって貰っても良いですか?」


準備で忙しい皆さんを集めるのは気が引けるけど、こうした方が効率が良い。


1人1人のところへ行ったのでは説明に時間もかかり、貴重なリハーサル時間が削られてしまう。


「これ回してください」


端から回して貰う。


そして、全員に行き渡ると説明を始める。


「今回の曲です。

1枚目は曲全体についてです。

2枚目は変更部分、つまり最初のアカペラ部分です」


この曲は錦戸さんが作った曲。


だから、打ち合わせの場に錦戸さんが居た。


「1枚目の方は特に変更はありません。

2枚目の方には、変更部分を詳しく書いてあります。

何か分からないことがあれば聞いてください」


手短に説明して、解散する。


「なぁ、イントロのとこ何と合わせるか決まったん?」


皆さん楽器の元へ戻り、錦戸さんだけが残った。


錦戸さんは、まだあまり名前で呼んでくれない。


まぁ、ただのコーラスだからそんな贅沢なこと望めないんだけど。
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