第1章 【三日月宗近】夜伽の枷外し
今夜も、月が綺麗。
閉められた襖の隙間からそっと見える月をうっとりと眺めてる。
「おや..誰かな?」
後から客が来たようで顔を見ず挨拶すると
「ん、..今日は、綺麗な三日月だ。」
ゆっくり、ゆったりとした口調で話す。
後ろを振り向くと美しい男性がニコニコとして座っていた。
「あなたは..,っ.,,三日月宗近!?」
鍛刀が長くて暇だったから月を見ていたら鍛刀が終わったので後で見に行く手間が省けたと思ったんだけど..
じじいが出るなんて。.,
「.,主。よろしく。」
繊細な肌。三日月の目。
綺麗な青色の髪。大人びた声。すべてが私を翻弄させた。
「ひゃ..,ひゃい」
「はっはっはっ...くるしゅうない。」
少し薄目で微笑みかける。
「ちこう寄れ」
おいでおいでと言うように手招きさせられて私はそっと近づく。
肩を引き寄せられて私が宗近の肩に頭を乗せるような体制となった。
恥ずかしくてたまらない。
今私の顔は真っ赤で熱いだろう。頭がショートしてくらくらしそう。
私は真っ赤な顔で上目になり彼を見つめた。
美しいその姿は私を感情的に好きにさせる。