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Birthday Novel

第2章 H27.8.2. 火神大我



「誕生日、おめでとう」
「んぇ…?」



そ、ういえば。
今日は俺の誕生日だった。
スッカリ忘れていた。



「自分の誕生日忘れるって、さすがは大我って感じ」
「う、うるせー…」
「てことで、はい、プレゼント」
「うえっ」



さっきから、ちょくちょく変な声が出る。
これもさんと付き合ってからよくある。
すげー恥ずかしい。
しかもそれを聞いてまた笑うから。



「はい、どうぞ」
「あ、ありがとう、…ございます」
「敬語だ」



なんで渡してる側が嬉しそうなんだよ、って思いながらもこっちも嬉しくて、つい顔がニヤける。
プレゼントの中身を聞いてみると、すぐに使えるやつだよ、としか言ってくれなかった。
すぐって言っても、どれくらいすぐなんだろうか。
今すぐならタオルとかだろうし…。
触り心地はタオルとかの布地だとはわかる。



「そんなに気になるなら開けてみれば?」



綺麗に包装されているのを見ると、何だか少し勿体無い気もするが、気になる方が勝ってしまう。
リボンを解き中から取り出すと、それはタオルではなく服のようだ。



「最近練習着、破れてきてたでしょ」
「えっ、気づいてたのか?!」
「そりゃあ」



ちゃんと気づいてたのも嬉しいし、デザインや色が俺好みで俺の事わかってくれている、っていうのが伝わって嬉しい。
そりゃあすぐに使えるわけだ。



「じゃあ早速使おうかな」
「ぜひ」
「サイズ大丈夫か?」
「私が間違うわけないでしょ」
「…だな」



幸せだ。
今まで恋愛なんて興味無かったけど、こうして好きな人が出来るといろんなことを考えたりして楽しい。
そうさせてくれたさんに感謝だし、ちょっと癪だが気づかせてくれた黒子にも感謝だ。



「あ、あとケーキは傷むだろうからまた今度ね」
「え、作ってくれたのか?」
「まぁね」
「マジかよ!あー食いてえー」
「帰り家に来るならあげられるけど」
「マジ?!じゃあ行く!!」
「ふふ。了解」



この先もずっと、こうしてこの人と隣にいたい。
こうして2人で笑い合いたい。
こうしてそっと手を繋いでたい。

なんて思ってる自分がちょっとむず痒いけど、そんな自分が俺は嫌いじゃなかったりする。






2015.08.02.
Happy Birthday to Taiga...
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