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【黒子のバスケ】紅いRouge【裏◆R18】

第4章 【黄瀬涼太】記念日


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「ねぇっち!これとかどうっスか?!」



もう直ぐ空では日が沈みそう。
そんな中、私達は街中にあるお店を色々とハシゴしていた。


今日は記念日だからって、涼太くんが私にプレゼントをと張り切っているのだ。



「可愛いけど……いいよそんな気を使わなくても……」

「俺があげたいだけなんスよ!ねっ!」

「う、うん……」



彼氏が何かくれるとあれば、大体の子は嬉しく思うだろう。
なのに私は逆で……イマイチ喜べなかった。


何故ならさっきから彼の入る所は、どこも高そうなお店ばかりだからだ。



「あっ!これ!っちに似合いそうっスよ!」

「そ、そうかな……?」

「絶対そうっス!」



いつも練習で忙しい彼。
だから物を貰わなくても、ただ一緒に過ごせればそれだけで良かった。


けど涼太くんはとてもノリノリだし、これ以上断るのも悪いなと思った私は……今彼が指差してるやつを買ってもらう事にした。



「ありがとう涼太くん」

「いいんスよ!それより疲れてないっスか?連れ回しちゃったし」

「んー……ちょっとだけ」

「ならウチ行こうっち!」

「きゃっ!」



しかし涼太くんはプレゼントを渡さず、代わりに包みを下げていない方の手で私を強めに引っ張っていく。


行き先はわかっているけど……どうしてそんなに急いでいるのか謎だ。
何か他にも予定があるのだろうか。



「ほら!早く早く!」

「涼太くん待って……っ」



そういえば今日はまだ手を繋ぐ事しかしていない。
彼は私によく抱きついてくる人だから、きっとそうしたくて急いでるんだろう。


歩幅が違うからついて行くのが大変だけど……そんな涼太くんを見てると自然と顔が緩む。



「後もう少しっスよ!」

「うん……!」


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