第4章 シリウス・ブラックとの出会い
「は、ハリーを殺すなら私達も殺しなさい。」
ハーマイオニーがハリーの前に立った。ロンも慌ててハーマイオニーの前にいこうとするが、足の怪我が痛むらしく出来なかった。
「いいや、今日死ぬやつは一人だ。」
「それはお前だ!!!!!!!!」
ハリーがハーマイオニーを押しのけてシリウスに飛びかかった。
「ハリー!?」
ハーマイオニーが甲高い声をだした。
「殺してやる!両親にの敵だ。」
「ハリー。」
私の声が自分で思ったよりも響いた。ハリーの動きが止まる。
「一部だけを見てもその全体を把握することはできないでしょ?ハリーはあの事件について当事者ではない人々からでしか聞いてない。曖昧な事実でなす行為はただの愚かな行為でしかないよ。ハリーは、愚か者?」
「……………イヴのいうことはたまに難しくてよくわかんないよ」
そういって、苦笑して杖を下ろそうとするハリー。
「ごめんね。先生たちと過ごしてたからこんな口調になるのかも………」
《エクスペリアムス》
突然扉が開き、ルーピン先生が入ってきた。額には汗が滲んでいた。
「ルーピン先生!?なんでここに……」
「忍びの地図だよ。……惨めな姿だな。シリウス・ブラック。」
先生はそのままシリウスを攻撃するのかと思い、思わず私は自分の杖を手に掛けた。だが、シリウスが手をルーピン先生に伸ばし、それの手を握ったとき私はほっとした。
「友よ。」
二人は友人同士だったようだ。だが、ハーマイオニーたちはそれをルーピン先生がシリウスの仲間だと勘違いしたようだ。
「だめよ!私先生が味方だって黙ってたのに!先生は狼人間なのよ!」
ハーマイオニーは気づいていたようだ。まあ、スネイプ先生があからさまだったもんね。
《エクスペリアムス》
また突然の来訪者。今度はスネイプ先生だった。
「これはこれは………吾輩は運がいい。」
勝ち誇ったような顔のスネイプ先生。
どうやら、ルーピン先生と同じくシリウスとも同級生のようだった。だけど、仲はよくなさそう。積年の恨みとかすごく言ってるもん。
「ケイン。ポッター。グレンジャー。ウィーズリー。こちらへ来い。これに懲りたら勝手な行動は慎むことだな。」
先生の目がギラついている。先程からシリウスが煽ってるからだ。
「スネイプ先生。話を聞いてみませんか?」