第4章 シリウス・ブラックとの出会い
ガタンゴトンガタンゴトン。
「ちょっと話したいことがあるんだ。」
真剣な面持ちのハリー。ロンのお父さんからなんか聞いたのかな?あっ、ロンのお母さんに手編みのセーター貰っちゃった。ロンが私の話をしたみたいですごい涙ぐんで、抱きしめられた。少し苦しかったけど、ほんのり温かかった。
「…………この人は寝てるのかな?」
「寝てると思うわよ。それで、ハリー何なの?」
ハリーは事細やかに説明した。出会った黒い犬のこと。ロンのおじさんに言われたシリウス・ブラックのこと。
「………それは気をつけた方がいいわね。」
「大丈夫だよ!ハリーは私が守るもの。」
私が自信満々に言うと、
「そういう問題じゃなくて………」
と軽くあしらわれてしまって少ししょんぼり。
すると突然。
ききーーい!!!!!!!!
と大きな音がして、汽車が止まってしまった。
「え?え?なんんだ!?何が起こったんだ!?」
急に暗くなったことも含め、ロンが騒ぎ出した。そして、どうやらハーマイオニーの足を踏みつけたようだ。ハーマイオニーの怒りの声が聞こえる。
《ルーモス》
私は苦笑しながら呪文を唱えた。
「はい。これで見えるようになったでしょ?」
周りを照らすとなるほど、部屋の外のみんなも状況がわからず混乱してるようだ。
「…………その呪文………まだ習ってないわよね。」
ハーマイオニーがちょっと怖い顔をして聞いてくる。
「うん。暇だったから先のほうを予習してたの。」
そう言うと、ハーマイオニーは
「私が旅行してる間に………差が…………テストが………このままじゃ…………」
とぶつぶつ呟く。かなりホラー。
「あ、あの………ハーマイオ………」
その時悪寒が走った。なにか嫌なものを体全体が拒否するような。そんな感じ。この感じはどこかで……。
ガタン。
何かが汽車に入り込む。ゆっくりとゆっくりと獲物を探す。そして見つけたようだ。いい匂いをした獲物が2体。そちらへ向かって進み出す。そして、隔てる邪魔なドアに手を掛けて………
「ハリー!!」
一番近いハリーが狙われた。私はすかさず守護霊の呪文を唱えた。
《《エクスペクトパトローナム》》
「えっ!?」
見ると、私の隣で寝てた男の人が杖を持ち私と同じ呪文を唱えていた。…………ん?この人どこかで見たような………