第4章 シリウス・ブラックとの出会い
「………校長が最近何を考えておられるのか吾輩にはさっぱりですが………」
イヴが元気良く駆けていった後、スネイプ先生が物陰から出てきて言った。
「そうかの?」
「イヴを鍛えてどうするおつもりなのですか!?あなたはあの子をどうされるおつもりなので?あの幼いあの子を!?」
「………珍しいの。最初あの子をこの学校に入れること反対しておったのに。情でも移ったかの?」
「……違います。吾輩はただ………」
「大丈夫じゃ。あの子は自分の運命をしっかりと受け止めておる。あの子は賢く、才能にも恵まれておる。教えとるわし自身驚くほどにな。上級魔法は軽々とこなせる。将来が楽しみじゃ。」
「校長……吾輩はあの子を巻き込みたくないのです。」
「………あの子もまた過酷な運命を背負うひとりなのじゃよ。だからこそ………今だけは楽しい思いをさせてあげたいの。」
タンブルドア先生の憂いをおびたその目は、先を見通しているようだった。