第3章 ハリー・ポッターと賢者の石
キーンコーンカーンコーン。
今から浮遊術の練習をする。みんなに羽が配られた。
ホグワーツに入って1ヶ月くらい。みんな優しいし、授業はおもしろいしで、毎日が楽しい。寝たっきりだった私にとって初めてすることばかりだ。
「ウィンガーディアムレビオサァァーー」
前の席ではロンがブンブンと杖を振って悪戦苦闘していた。ちなみに羽はぴくりとも動かない。
「危ないでしょ!杖を振り回さないで!!それと、あなた発音間違ってるわ!ウィンガーディアムレビウォーサー。あなたのはレビオサァァ」
隣にいるハーマイオニーに指摘される。ロンは腹立たしそうに
「うるさいなぁ。そういうならしてみろよ。」
と言う。ロン、ハーマイオニーは予習も復習もばっちりなんだよと私は苦笑いする。ハーマイオニーは咳払いをし
《ウィンガーディアムレビウォーサー》
と杖を振る。途端に羽はふわふわと宙を浮き、先生の目はキラキラと輝いた。
「素晴らしい!みなさんミスグレンジャーがやってくれました!素晴らしい浮遊術です!」
「ハーマイオニーすごーい!教えてー」
「もちろんよ。あなたにも教えてあげましょうか?」
ロンはすねた顔。
「ひゅーんひょいよ。これがコツね。」
ふむふむ。
《ウィンガーディアムレビオーサー》
すると、私のはなぜか勢いよく上に上がりそのまま降りて来なかった。
「ハーマイオニーのと違う。」
しょんぼりとなった私。なかなかうまくいきません。