• テキストサイズ

A Necessity Named Chance

第4章 カップル成立



「翔さん、明日仕事は?」


「ちょっと待って。俺のことなんて呼んだ?」

「翔さんだけど…」
 何か変なのかな?いつも通り呼んでるんだけど


「さん付けだと距離を感じるんだよな…。俺も昴って呼ぶから、昴も翔って呼んで?」

「今は翔くんでもいい?」


「分かった、いいよ。でもそのうち、呼び捨てで呼んでね?」

「うん。で、明日仕事は?」


「始まりが8時かな。昴は休み?」

「うん、休み」


「ごめんな。俺の仕事上、昴と休みが合わなくて…」
 申し訳無さそうに翔くんが言った

「そんなの気にしてないよ。私はこうして翔くんと話せてるだけで、幸せだから」


「昴…」
 私の名前を呼び、翔くんは私を抱きしめた


「俺も昴と話せてるだけで幸せだよ」

「ありがと。…翔くん、もう9時半過ぎてるけど帰らなくて大丈夫なの?明日、仕事あるんでしょ?」


「昴とまだ一緒にいたい…」

「それは私もだけど、明日の仕事の為にも…ね」


「じゃあさ、俺の家に泊まろうよ!それで明日、一緒に仕事行こ?」

「……泊まるのはいいけど、仕事には行かない」


「何で?」

「翔くんの仕事と私の仕事は関わりがある仕事でしょ?きっと私のこと知っている人もいると思うの。だから行かない」


「そっか…」
 翔くんは凄くガッカリしているように見える

「あと仕事で会った時は苗字にさん、そして敬語で話そ。会社で私たちの関係が知られちゃったら、大変なの。ごめんね」


「分かった、いいよ。会社にいれなくなってまた、飛び降りようとされると困るし。俺が助けられるとも限らないから」

「ありがと」


「今日は諦めるわ。昴に泊まってもらうの。じゃあ帰るな!」

「うん。気をつけて帰ってね」


「またね」
 そう言って翔くんは、私の部屋から出て帰って行った

/ 26ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp