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【恋の乱】才蔵さんの嫉妬【R18 裏】

第1章 ※


「…そうなのか。それは悪かった。俺の早とちりだ。」
そう言うと幸村様は彦兄ぃの側に座った。

それから彦兄ぃは正座になおり、
これまでのことを幸村様に聞かれるままに話しはじめた。
詳しいいきさつを私も一緒に聞いた。

元々彦兄ぃは反物の行商人だ。
京の反物を江戸に売りに行き、
江戸で京にない珍しい物を仕入れ、
帰り道にそれを売りながら京に戻るのだ。

京の方が高く売れそうなら京まで持ち帰ることもある。
また、道中にお得意さんを持ち、
そちらに頼まれたもの、
反物やそれ以外のものを江戸や京で
調達することもあった。

この地に寄ったのもお得意さんの注文の品物を
仕入れようと思ったからとのこと。

でも、途中で路銀をうっかり擦られてしまい
食べる物も尽き、ついに空腹で倒れてしまったとのこと。
私と出会えたのも神様仏様のお導きだ!と、
熱っぽく語った。
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