過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン R18】
第2章 良い夢(R18)
「大丈夫か、ナナシ!もう無理はしなくても良い。
俺は充分幸せな気分を味わえた」
コホコホ咳き込んでいたナナシの身体が徐々に
男のそれに変わっていく。
それを見たエルヴィンは随分ナナシに無理をさせていた事に気づき、
つい情けない表情を晒してしまった。
ナナシは眉を吊り上げ、そんなエルヴィンにデコピンをお見舞いする。
「・・・痛っ!」
「情けない顔をするでない!これはお主のせいではないし、
私が望んだ事なのだ。最後までやるに決っているだろう」
エルヴィンは少しの間、赤くなった額を抑えながら
目を丸くしていたが、次の瞬間吹き出した。
「はははっ!君は俺より男らしいなっ!惚れ惚れするくらいだ。
女の君も良かったけれど、俺はよく見知っている今の姿の方が好きだ。
勿論、どちらの君も愛しているがね」
「ふふん。存分に惚れるが良い。私は男らしいのだ」
「あぁ、惚れ直した。愛しているよ、ナナシ」
「・・・私もだよ、エルヴィン」
チュッと誘うようにナナシがエルヴィンにキスをすると、
エルヴィンもそれに応えるように続きを始める。
男の姿では二回目だが、受け入れてくれるナナシでは初めてなので、
新しい気持ちでその身体を抱き寄せた。
何回も何回も、二人は今までの隙間を埋めるように抱き合ったのだった。