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ダンガンロンパ 不二咲 千尋ドリーム

第2章 おはなし2


僕、不二咲 千尋は生物学的に男だ。僕は自分の弱さを隠すために女装をしている。男らしさを求める社会に適応できなかった僕は女になることで逃げたのだ。
先日、モノクマから秘密をバラされると知った時には、ナイフをつけつけられたようにひやっとした。でも自分の弱さから招いたことならば、自分でかたをつけなければならない。決心すると真っ先に頭に浮かんだのはななしの顔だった。臆病な僕だけど、ななしには嘘をつき続けることが難しくなっていたのだ。みんなを騙している罪悪感が僕を苦しめた。そしてななしのことを思うと胸が苦しくなった。学園に閉じ込められる異常な事態の中で、みんなに気遣いをするななしは際立って見えた。個性的な人たちが多い中でななしは臆することなく行動する。そんなななしに惹かれるのはごく自然のことだったのかもしれない。
だからななしに真実を話した。「僕は男だ」と。ななしは驚いた様子ではあったけど、僕を受け入れてくれた。もしも彼女から否定されたり、嫌われたりしたらと考えていたのは杞憂だった。
「千尋ちゃんは千尋ちゃんだよ」
ななしはふわりと微笑んで言った。
僕は優しいななしを守れるくらい強くなりたい。ななしが学園の中で傷つくような目に合わせたりしない。僕は男になろうと心に強く誓う。

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