• テキストサイズ

〜Lemon Candy Story〜

第12章 -初恋-(二口堅治)


-すみれside-


堅治くんに告白されて、
わたしは頭がまわらなかった。


堅治くんがわたしのコトを…好き⁈


思考回路が追いついていないと、
堅治くんに太ももが見えてたとか、
またとんでもないコトを言われ、
わたしはさらにテンパっていた。


「で…?」


…っ⁈


堅治くんは、
またわたしをジッと見つめた。


今度は堅治くんの”で?”の意味を
ちゃんとわかっていた。


「わたしも…ずっと好きだったよ。」


「…っ⁈」


「今も…好…」


「…すみれっ‼︎」


…ギュ。


フラれるわけじゃない。
むしろ、好きな人に好きだと言われ、
自分も好きだと伝えられるのに、
わたしはあと1文字のトコロで、
涙がポロポロ流れてきて、
ことばにつまってしまった。


でも、その瞬間、
堅治くんが抱き締めてくれた。


「すみれ、ゴメンな。」


「堅治くん…」


堅治くんは、
さらに強くギュッとしてくれた。


堅治くんの力が強くなればなるほど、
わたしは涙が止まらなかった。


「…いつまで泣いてんだよ?
悲しいの?」


堅治くんが
わたしの顔を覗き込んできた。


「…ううん。悲しくない。」


「じゃあ、泣きやめよ。」


…⁈


堅治くんはバッグからハンカチを出して、
わたしの涙を拭いてくれた。


「堅治くん…ハンカチ持ってるの?」


「誰かさんが泣き虫だからなー。
こういう時必要かなーと思って。」


「な…⁉︎いつも泣いてるわけじゃ…」


「んー?オレ、すみれだなんて
一言も言ってねーけどー?」


…⁈
堅治くんに言われてハッとする。


「すみれは自分のコトだと思ったのー?」


堅治くんがからかうように
また意地悪を言った。


「い…今は…その…っ…‼︎」


わたしは恥ずかしくて、
堅治くんから離れた。


「あ…‼︎おいっ‼︎」


…ギュ‼︎



…っ⁈



…チュ。




…っ⁈


わたしが離れるとすぐ、
堅治くんに腕を引かれ、
また堅治くんに抱き締められ…
堅治くんにキスをされた。


「悪かったって…。
すみれ…オレから離れんな…。」


「離れないよ…。」


わたしも堅治くんの背中に
そっと腕をまわした。



/ 579ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp