第47章 -運命-(岩泉一)
*現代*
-すみれside-
「それで、ハジメくんが東京戻ってからも
連絡取り合って、遠恋みたいな感じで…
まぁ…今に至るみたいな…」
「すごーい!!大恋愛ですね。
まさに運命的です!」
「えー?
あの時岩ちゃんそんなコト言ってたのー?」
「うっせ‼︎黙れ、クソ川!
つぅか、すみれ、そんなコトまで言うな!」
「いーじゃない♪ウソじゃないもの♪」
「岩泉さん、すごくステキです!
カッコいいー♡それは惚れますね。」
「ちょっ⁉︎橘さん⁈
なんで、岩ちゃんのそういう発言はいいわけ?
岩ちゃんのだって、要はナンパじゃん!!」
「全然違いますよ!!
あー!岩泉さんはステキだなー!」
「及川さんのほうがステキでしょ⁉︎」
「及川さんの話は、ナンパ話しか
なかったじゃないですかー!」
詳しく話し過ぎたかなと思ったけど、
付き合い始めの仲良い?二人を見ていたら、
ついわたしも話したくなってしまった。
「ごめんね、ハジメくん。
でも、ウソは言ってないでしょ?」
「そうだけどな…
クソ川にまで言う必要ないだろ?」
ハジメくんの隣に行って、
小さな声でハジメくんに謝ると、
少しだけ不機嫌な声で答えてくれる。
あ…でも、これは照れてる時の声だから大丈夫。
「御守り…
久しぶりにつけたくなっちゃったね。」
「あぁ…」
あの時の御守りは、
もちろん今も大事に家にある。
玄関に飾ってある家族写真の横に二つ…
わたしたち家族三人、
いつまでも笑顔でいられますように…って。
---End---