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〜Lemon Candy Story〜

第40章 -紳士-(黒尾鉄朗)


暫くそのままわたしを見つめていた黒尾くんは、
わたしの頭を撫でると、ベッドから抜け出した。



い…今の…なに⁈


オデコにされたキス…
それよりも‼︎
黒尾くんの妖艶な甘いあの雰囲気に
わたしは戸惑ってポカンとしてしまい、
ベッドから動けなかった。




「水飲む?」


でも、黒尾くんは、
さっきまでのコトなんか
何もなかったかのように、
わたしにペットボトルを差し出してくれた。


「あ…ありが…と…」


わたしはようやくベッドから起き上がり、
黒尾くんからペットボトルを受け取った。


「あの…や…なんつぅか…」


「…?」



〜〜〜〜グゥ。



「「…⁈」」



黒尾くんが何かを言おうとした瞬間、
大きな大きなお腹の音が鳴り、
思わず2人で顔を見合わせると、
恥ずかしそうに赤くなったのは、
黒尾くんだった。


「(マジかよ…オレ、だっせぇ…)」


「ふふ…あはは…」


わたしはさっきまでの
大人っぽすぎる黒尾くんが
やっと年相応に見えて安心して、
なんだか可愛くて思わず笑ってしまった。


「笑うなって‼︎
誰かさんのせいで朝飯食ってねぇんだから。」


「ごめんごめん‼︎…ふふっ…」


わたしが笑いを堪えていると、
黒尾くんはまた可愛く(わたし的には)拗ねる。


「あ〜もう‼︎そんな笑うなら、
紳士になんないで、襲っとけばよかった‼︎」


「えっ⁈あ…それは…」


形勢逆転…
今度はわたしがアタフタしてしまう。


「ウソだよ。はぁ…つぅか、腹減った。」


「……朝ごはん…食べに来る?」


「…っ⁈」


「さっきのオデコのキスがご褒美なら…
朝ごはんがお詫び…っていうコトで…」







このあと、本当に家に来てもらい、
簡単だけど、お詫びに朝ごはんを作った。


ついでに、カーテンが同じ…
というのも見てもらって。





その日から黒尾くんとの距離は急接近。


いつの間にかお互いの家を
行き来するようになり、
わたしたちは、
同じベッドで眠っても問題ない…




恋人同士になった。







---End---




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