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〜Lemon Candy Story〜

第40章 -紳士-(黒尾鉄朗)


-黒尾side-


ふぁ〜そろそろ寝っかぁ…


スマホの時計を見るとAM1:00。
明日はバイトも休みだし、
たまにはゴロゴロすっか〜



ガチャガチャガチャ…



ドンドンッ‼︎



ガチャガチャガチャガチャ…



はぁぁ⁈


な…なんだ⁈


玄関、なんかいるのか⁈



怖ぇっつぅの‼︎



いや、今一緒に彼女でもいたら、
もうちょい強がるくらいすっけど、
つぅか、いくらなんでも、
この時間に玄関ガチャガチャとか、
怖すぎだろー⁈




ピンポーンピンポーン



ガチャガチャ…


なんて思ってるそばから、
今度はピンポンまで鳴り始める。



誰かのイタズラか⁈


サプライズ⁈
サプライズなのか⁈


木兎あたりのサプライズか⁈



つぅか、ピンポンこんなに鳴らすの
さすがに近所迷惑‼︎



オレは意を決して玄関に向かった。



「木兎〜?うっせぇっつぅの‼︎」



ガチャ…



「あっれ〜?お隣の〜?黒尾くーん?」


「檜原…さん…?」


ウチの前でガチャガチャやってたのは、
木兎ではなく、
お隣の檜原さんだった。



「はぁぁ…」


…ったく。人騒がせな…。


「なんでー?なんでー?」


「はぁ⁈そっくりそのままあんたに返すわ!」


キョトンとしながら
オウムのように繰り返す檜原さんに
オレは呆れてツッコミを入れた。


「なんで黒尾くんがウチにー?」


「はっ⁈」


いや…なんとなーくわかってはいたけど…
檜原さん、ただの酔っ払いじゃねーか‼︎


普通に顔赤ぇし‼︎


「いや…檜原さん…ココ、オレんち。
檜原さんちは、そっち!」


1つのフロアに2部屋ずつの
小さめのアパートで、
オレが大学入ってココに住んだ時には、
檜原さんはもう隣に住んでいた。


「えー?でも、階段あっちから来てー、
こうだからー。ほら!ウチだよ‼︎
黒尾くん、どーやって入ったのー?」


顔が赤い檜原さんは、
フラフラしながら、
身振り手振りで説明してくれるが、
なに一つ合ってねぇし、
転びそうだし、オレは慌てて
檜原さんを支えながらも、
全身全霊で否定した。


「いや、だから、オレんちだって!」

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