第35章 -相談-(金田一勇太郎)****
「おわっ…あ!すみれ…
え⁈ゴメン‼︎オレ、すみれに
そんなに心配かけてたなんて…
あ、で、でも、ココ、教室だから!」
「あ…!そっか…そうだよね。
ごめんね。安心したらつい…」
わたしは急に恥ずかしくなり、
勇くんから離れたけど、
やっぱり離れたくなくて、
勇くんの手だけ
ギュッてしたままにした。
「よかったなー。すみれー。」
「うんっ‼︎」
「よくないっ‼︎」
…⁈
わたしが英のことばに
満面の笑みで頷くと、
1人怒っているのは勇くんだった。
「い…いくらおまえでもな‼︎
すみれにキ…キ…」
「は〜ぁ。だって、こんな悪戯くらいで
おまえら離れるわけないしなーって
思ったからしたわけで…」
「え?あ…そりゃ…まぁ…」
「うん‼︎当たり前だよね〜!
勇くんっ♪」
わたしは勇くんと繋いでいた手を、
そのまま勇くんの腕にギュッとして、
勇くんの耳元で囁いた。
「部活始まる前に、
体育館裏でキスしようね♡」
「キ…⁈お…おうっ‼︎」
「おまえら、イチャつくなら、
自分たちのクラスでやれよな。」
英はため息をつきながら、
次の時間の教科書を出して、
さっきわたしがあげた
沖縄限定雪塩キャラメルを
また口に入れた。
「はーい♡勇くん、行こっ♡」
「お…おうっ‼︎行くか!」
真っ赤になる勇くんは
やっぱりすんごくかわいい。
あ〜♡
わたし、やっぱり勇くんが好き♡
だから、たまに今日みたいに
早とちりしちゃっても…
許してね♡
---End---