• テキストサイズ

〜Lemon Candy Story〜

第29章 -自信-(花巻貴大)


「…ん⁇スマホ⁇壊れた⁇」


うそ…どうしよう…


「すみれちゃん?」


花巻くんはわたしの横にしゃがみ込んで、わたしの手元のスマホを確認した。


「スマホは大丈夫そうじゃん。
あ、でも、ストラップ…」


「……。」


ストラップの紐は取れ、
エメラルドの石は欠けてしまっている。


どうしよう…ますます…
自信なくなっちゃう…


「そういや、すみれちゃんて、
よくそのストラップ握ってるよな。」


「え…?」


思いがけない花巻くんのことばに
思わずストラップから目をはなし、
花巻くんを見つめてしまう。


「なんか大事な思い出とかあんの?」


「思い出ってわけじゃ…」


「好きな人からもらったとか?」


「えぇっ⁈ち…ちが…っ…」


わたしは慌てて否定したけど、
”好きな人”というキーワードに
思わず焦ってしまい、
半分本当のコトを言った。


「パワーストーンなの。
お守りみたいな感じで…。」


まさか花巻くんの誕生石の
パワーストーンもつけているとは
言えなかった。


「なら、よかった♪」


花巻くんは散らばった
ストラップの欠片を拾い集め、
立ち上がった。


「え…?なに…が?」


「だって、好きな人からもらって
大事にしてる〜とか言われたら、
オレ、入る余地ないじゃん。」


「…っ⁈」


え…⁇どういう意味…?
それって…わたしのコト…?


「すみれちゃん、
来週の月曜日空いてる?
新しいストラップ、
一緒に買いに行かね?」


…っ⁈


花巻くんのことばに、
わたしは思わず目を見開いてしまい、
何も言えなくなってしまう。


「お揃いにすればさ、
お守りの力も2倍じゃね?な?」


花巻くんはそう言うと、
わたしの手をギュッと握ってくれた。


「…っ⁈う…うんっ‼︎」


コレは…パワーストーンの力なの?


まさかの花巻くんからのお誘い…


パワーストーンにばかり
頼っていられない…


来週の月曜日…


パワーストーンの意味と、
わたしの気持ち…


ちゃんとわたしから伝えよう。


パワーストーンにも
花巻くんにもちえりや皆に
たくさんたくさん勇気をもらった。



勇気と自信を持って。
大好きな花巻くんに告白しよう。




---End---



/ 579ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp