第26章 -残業-(黒尾/岩泉/花巻)
*おまけ*
-岩泉一×同期-
その後…
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-すみれside-
岩泉に手を引かれて一緒に帰ったけど、
すぐに駅に着いてしまい、
路線の違うわたしたちは、
改札で別れなければならなかった。
岩泉の乗る路線の改札はまだ先だけど、
人通りが多いのもあり、
お互い自然に手をはなしていた。
「い…岩泉っ‼︎」
「…なんだよ?」
岩泉は返事をするが、
お互い顔を見るコトができない。
「あの…その…
なんで…手…繋いでくれたの?」
「…‼︎わ…わかるだろ⁈」
わかってるよ…たぶん合ってる…
でも、だからこそ、
ちゃんと岩泉の口から聞きたい。
勇気を出して岩泉を見つめ、
わたしはそれを視線で訴えた。
「…っ⁈(んな顔で見んなっつーの‼︎)
……うわぁ…っ…だから…その…っ…
好きなんだよ‼︎」
「…っ⁉︎」
思わずわたしは顔をあげた。
「だから…オレと付き合え。」
「はい。」
ためらうことなく出たイエスの返事に
岩泉は少し口元を緩めた気がした。
「よろしくな、すみれ。
じゃ、気をつけて帰れよ。」
暫くお互い無言だったけど、
岩泉はそう言うと、
わたしの頭をポンとして、
そのまま去っていった。
はぁぁ…かっこよすぎるよ…。