第26章 -残業-(黒尾/岩泉/花巻)
「ちなみにオレはヤキモチだったけど?」
…チュ。
突然の花巻さんのキスに
わたしは目を見開いて
花巻さんを見つめてしまった。
「で?すみれちゃんは?」
花巻さんにこんなに間近で
見つめられたら、
嫌味のひとつも出てこない。
「ヤキモチ…です。」
「よくできました♪」
花巻さんはまたわたしの頭をポンとして、わたしの顔を覗き込んだ。
「言っとくけど、
最近オレが残業してたのって
すみれちゃんが心配だったからだし、
これだって、おまえにだけだからなー?」
そう言うと花巻さんは
もう一度わたしの頭を撫でてくれた。
---End---