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〜Lemon Candy Story〜

第21章 -花束-(岩泉一)


「かんぱーーい‼︎」


「お疲れーー!」


二次会もようやく終わり、
やっと一息ついて三次会…
地元の居酒屋で、オレと及川と松川、
それにすみれと澤村も加わって、
5人で飲むことになった。


とりあえずビールで乾杯する。


ちなみに国見は、
酔った金田一を連れて帰り、
菅原と東峰は、
それぞれ結婚しているので、
二次会まで…ということになった。
花巻はもちろん…今日は来ない。


「なんか、悪いな、オレまで。」


「何がだよ?」


「いや、せっかく同窓会みたいなのに、
オレまでいちゃ…」


澤村らしいが、
そんなの誰も気にしていない。


「澤村くんだって
高校の時から知ってるし、
大学の頃から
散々一緒に飲んでたじゃん☆
同窓会なら、
澤村くんいて当然でしょー?」


及川のそのことばに、
澤村は安心したようにビールを飲んだ。


おめでたい花巻の
結婚式のあとということもあり、
オレらはどんどん酒が進む。


酒が進めば自然と話は、
高校や大学の頃の、
バカやってた頃の話ばかりだった。


「でもさー、ほんと澤村くんの
レシーブってイヤだったよねー!」


「はぁ⁈」


「完璧に決まった!って思うのに、
そういうのに限って拾うんだもん。」


及川が澤村に絡み始めた。


「あのなぁ⁈こっちだって、
毎回生きた心地しなかったぞ?
なぁ?すみれ?」


「そーだよー!
及川くんのサーブもだけど、
青城、全員レベル高いんだもん!
それに松川くんはクレバーな感じで、
日向の速攻止めちゃうしー。」


すみれは二次会から
飲み続けているからか、
いつもより酒が進んでいて、
顔が赤くなっていた。


「あー。
あいつは読みやすかったしな。」


すみれのことばに松川は冷静に返す。


「ハジメのスパイクも怖かったしさー。」


松川にかなわないと思ったのか、
すみれはチラリと
オレを横目で見てくる。


「それがオレの役割だから、
当たり前だろーが。」


「岩ちゃん、その返しつまんなーい。」


「あん⁈くそ川、うっせぇ!」


「岩ちゃん、こわーい!」


「ハジメ、こわーい!」


すみれがふざけて及川のマネをする。



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