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〜Lemon Candy Story〜

第21章 -花束-(岩泉一)


「あぁ、面白かった!!」


「及川、てめぇ…いい加減にしろ!」


「あ、岩泉、あとで写メ送るな。」


「は⁈松川までなんだよ⁈
つぅか、オレら幹事なんだから、
ちゃんと準備しろよな⁉︎」


今日は花巻の結婚式…
久々に会う仲間たちは懐かしかったし、
花巻の最高の晴れ舞台。


二次会の幹事はオレらだった。
準備をしなければならないのに、
二次会会場へ移動しても、
こいつらはこのネタを引っ張る。


はぁ…ったく。


及川たちを無視してスマホを見ると、
すみれからメッセージがきていた。


『今、駅着いたよー♪これから、
大地たちとそっち向かいまーす!』


すみれは大学1年の頃から付き合ってる
オレの彼女で、澤村の従兄弟。


すみれに初めて会ったのは、
高3の時にウチでやった練習試合。


すみれは烏野バレー部の
マネージャーだった。



正直…一目惚れだった。



だが、その後も試合会場で
会うことはあったが、
挨拶する程度の関係で…。


一目惚れの初恋で終わるんだろうなと
諦めていたが、大学に入って、
澤村繋がりで再会を果たした。


県内の大学に進んだオレは、偶然、
澤村と同じ大学で同じゼミになった。


元々顔見知りだったし、
澤村とはすぐ打ち解けて、
青城の連中や烏野の連中で
よく飲むようになり、
その中にいたのが…すみれだった。


今日はその繋がりもあって、
二次会からすみれと澤村、
菅原と東峰も来る。


花巻の嫁さんもキレイだったが、
オレは正直、すみれの
ドレスアップした姿を見てみたかった。


「岩泉さん、最初に
流すのこの映像ですよね。」


「岩泉さん、こっち準備できました。」


まともに働くのは、
金田一と国見だけだな。


オレは準備しながら、
すみれが早く来ないか、
チラチラ入口を見ていた。



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